のうないりょこう
久しぶりに一冊の本を抱えて、脳内旅行へ。
おすすめいただいての読書は久しぶりで、ワクワクしながら荷造りを済ませた。
本を読むとなると、本を読むって行為以外がどうしても疎かになるので最近していなかった。
活字を求めて、人の言葉を求めて本を読む。
今回は2泊3日の旅。今日深夜1時前に帰宅したばかりだ。
重松清著『疾走』を読んだ。
上下巻に分かれていたが、あっという間に読んでしまった。
言葉がサラサラと頭を駆け巡っていった。
出来るだけ話の筋に触れずに、感想だけを残したい。
本を読んでいると、どこからか音が聞こえてくる、人が喋っている、景色が見える。
今回は読みながら物事が崩れていく音をたくさん聞いた。
人物の、特に主人公の心の叫びをたくさん聞いた。
淀んでいく景色をたくさん見た。
誰も悪くない。
ただ歯車だけがどんどん狂っていく。
狂い出した歯車は止まらず、人に害を及ぼしている。
止まらないんじゃなくて、止められないんよね。
修復も出来ず、二度と元には戻らない。
めちゃくちゃ面白かった。
ゾクゾクしっぱなしだった。
この先何が起こるかわかるようで、全然わからない。
何度もグッとくるところがあって好きだった。
この本に巡り会えてよかった。
久しぶりの読書だからか、いつも以上に没頭出来てとても楽しかった。
今回の旅の土産話はこれでおしまい。
次はどんな本と出会えるだろう?
旅はまだまだ続くみたいだ。